Synthesizer V の導入・操作方法:環境構築から音声ライブラリのインポート&Coverの作成まで

はじめに

YouTubeなどを見ていると、最近非常に歌唱力の高いボカロやカバーを見ます。そして、それらの動画には、しばしば次のような単語が付されています。

「Synthesizer V」と。

NEUTRINOやUTAUなど、合成音声を行うためのツールは数多くありますが、その中でもSynthesizerは一目置かれ、よく使われています。その理由こそが、メロディと歌詞を入力するだけで、AIが人間さながらの歌声を生成してくれるという画期的な機能です。元来、こういったCover・ボカロ動画を制作する際は面倒な調声作業が必要だったところ、Synthesizerは単にピアノロールにキーを打ち込むだけで自然に歌わせることができます。実際、私はSynthesizerを始めた初日でこのような動画を作ることができています:

Character
面倒な調声なしでこれです

このように、確かにSynthesizer Vは、画期的なソフトです。しかし、高機能ゆえに「どこから手をつければいいか分からない」と感じることも少なくありません。この記事では、ソフトの導入から実際の制作まで、その使い方を体系的に解説していきます。

制作環境の構築

まずはソフトを動かせる状態にする必要があります。このSynthesizer Vですが、エディタと歌声の2つを組み合わせて使用します。

エディタのインストール

まずは、以下の公式サイトにアクセスします。ここでは無料版のインストール方法について解説し、無料版と有料版の違いについては後述します。

「使用許諾に同意する」にチェックを入れると、ダウンロード用のボタンが表示されます。それを押して、zipファイルをダウンロードしましょう。

その後、zipファイルを展開します。中にある各OS用のフォルダーを開き、WIndowsなら「svstudio-basic-setup.exe」を、Macなら「svstudio-basic-setup.pkg」をダブルクリックして実行します:

あとは画面の指示に従って操作を進めてください。

その後、Synthesizerを起動することで、無事ピアノロールが表示されるはずです。ここにノードを配置して曲を作成していくことになります。

ノードの編集

ピアノロールの画面上部を見ると、様々な設定トグルがあると思います。まずは、左から二番目にある鉛筆のマークをおしましょう。これによって「編集モード」になります。

その後ピアノロール上にマウスカーソルをあわせてドラッグアンドドロップすることで、ノードを配置できます。任意の長さ・音階に設定しましょう。

これが基本操作になります。

なお、これはmidiファイルなど、既に作成済みの他のファイルのインポートも可能です。他のDAWソフトなどで楽曲を作成している場合、「ファイル」メニューより「開く」をクリックすることでそれを読み込むことができます。

Character
Coverを作る場合には便利ですね

歌声ライブラリのインポート

さて、配置したノードそのままでは音が出ません。ここで、楽器の中身にあたるライブラリを登録する必要があります。以下のサイトから.svpk形式のライブラリをダウンロードすることができます:

重音テトなど、よく知られたキャラクターもあります。ご自身で好きなものを選んでみてください。ダウンロードされた.svpk形式を任意の場所に保存し、それをそのまま、Synthesizerの画面にドラッグアンドドロップすることで、インポートできます。

画面右側の「歌声」(マイクのアイコン)メニューの「現在の歌声データベース」の設定項目にて、ダウンロードしたキャラクターを選択することができるようになります。ここでは、「重音テトAI」を選択してみました。

これを設定して、先ほどのノードを再生してみましょう。ピアノロール上部の再生ボタンを押すことで再生することができます。

すると、先ほどのノード部分で「ラ」のようにキャラクターが発声することが分かるでしょう。ノードをダブルクリックすることで、発声音を変えることができます。

Character
これでCoverを作ることができますね

このように、「人間らしい歌声」が自動で得られます。面倒な手動調整をしなくても、高いクオリティの歌唱ができるのは非常に魅力的ですよね。

また、歌声メニューの下のほうでより詳細なパラメーター設定が可能です。おそらくデフォルト状態でも非常にクオリティーの高い歌声が得られているはずですが、それでもまだ足りない場合はここを設定してみると良いと思います。

有料版との違い

無料版は有料版とは異なり、トラック数が制限されているなど、いくつか制限されている部分があります。そのため、初めて使う場合やお試しで使う場合は無料版でも十分だとは思いますが、長く使っていて無料版が機能不足だと感じたら、有料版に移るのが良いかと思います。

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ネット上の多くの記事を見ると、最初から有料のPro版を強く推奨しているケースが散見されます。これにはアフィリエイト報酬が絡んでいるケースも見受けられますが、私に言わせれば最初から高額な投資をする必要はないかと思います。

まずは無料のエディタとLite版ライブラリの組み合わせで、実際の操作感を確かめてください。より高度な機能が必要になった段階で、初めて購入を考えるというのが最適解だと思います。

おしまい

一度セットアップさえ済ませてしまえば、あとは直感的に打ち込み作業を行うだけで、SynthesizerCover曲が完成してしまいます。まずは無料版を手にとって、AIで曲を作ってみましょう!

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