はじめに
巷のマインクラフトの動画を見ていると、見たことのない便利なアイテムやブロックが追加されていたり、実写のように綺麗な景色が広がっていたり、あるいは実用的な地図が表示されていたりしますよね。これを「自分のワールドでもこれをやってみたい!」と思って調べてみると、「MOD」という言葉に行き着くはずです。
例えば、以下はMOD一つとして高い評価を受けている、「影MOD」を導入した例です:

しかし、いざ導入しようとすると、英語のサイトが出てきたり、謎のファイル操作が必要だったりと、やや高いハードルを感じてしまうもの。「データが消えてしまったらどうしよう」と不安になるかもしれません。しかし、実際のところ、手順さえしっかり守れば、MODの導入は決して難しいものではありません。この記事では、Java版マインクラフトにおけるMOD導入について解説していきます。
そもそもMODとは?
手順に入る前に、少しだけ基本知識を整理しておきましょう。「MOD(モッド)」とは、Modification(改造・変更)の略で、有志のユーザーたちが作った「マインクラフトを改造するプログラム」のことです。新しいアイテムを追加したり、システムを便利にしたりと、その種類は星の数ほどあります。

- MODの導入は自己責任です
ただし、マインクラフトにそのままMODのファイルを放り込んでも動きません。バニラのマインクラフトとMODの間を取り持ってくれるいわば「仲介役」のようなソフトが必要になります。これを「前提MOD(MODローダー)」と呼びます。
ForgeとFabric
この「仲介役」には、主に二つの大きな派閥が存在します。それが「Forge(フォージ)」と「Fabric(ファブリック)」です。名前を耳にしたことはあるでしょうか。
- Forge: 昔からあるド定番。大規模な工業MODなど、多くのMODが対応している。
- Fabric: 比較的新しく、動作が軽いのが特徴。軽量化MODなどが充実。
重要なのは、この二つには互換性がないということ。「使いたいMODがForge用ならForgeを、Fabric用ならFabricを入れる」必要があります。今回は、最も歴史が長く利用者が多い「Forge」を例に解説を進めます。
なお、これは余談ですがMODは作ることも可能です。これについてはやや専門的なのでここでは詳しく解説しませんが、興味のある方は以下の記事を参照いただくことをおススメします:
導入方法
以下では、Forgeにおける一般的なMODの導入方法について説明していきます。なお、「影MOD」といわれるものの導入はやや特殊ですので、この記事とは別で以下の記事で解説しています。そちらをご覧ください:
Forgeのインストール
まずは仲介役であるForgeがないと始まらないので、先にForgeをパソコンに入れましょう。以下のリンクから公式サイトにアクセスできます:
左側のメニューから、自分が遊びたいマインクラフトのバージョンを選びます。バージョンについてはどれを選んでも良いのですが、ここでは対応しているMODが多いバージョンを選んでおくことをおススメします。個人的おススメは1.20.1です。
バージョンを選んだら、「Installer」というボタンをクリック。

すると広告ページに飛ばされますが、慌てて変なところをクリックしてはいけません。画面の右上に数秒カウントダウンが出た後、「SKIP」というボタンが現れるので、そこを押してダウンロードを開始してください。

ここでjarファイルがダウンロードされればOKです。適当な場所に保存しておきましょう。
Javaのインストール
ここでjarファイルをダブルクリックして何事もなく実行出来ればよいのですが、そうでない場合があります。これこそ、初心者がつまずくポイントの一つだと思います。というのも、「ダウンロードしたForgeのファイルが開けない」「クリックしても一瞬黒い画面が出るだけで何も起きない」というトラブルの発生です。これは、パソコンの中に「Java」というプログラムが入っていない、あるいは古すぎることが原因です。
マインクラフト自体はJavaがなくても動くように設計されていますが、MODを導入するためのインストーラーを動かすには、パソコン本体にJava(JDK)をインストールしておく必要があります。もし先のfarファイルをダブルクリックして何も起きない場合、これが入っていない可能性があるので、以下からダウンロードしましょう:
上記サイトにアクセスし、まずはOSを選択します。その後、インストーラーを選択しましょう。

これをクリックし、ダウンロードされるファイル(Windowsの場合exe)を実行します。画面の指示に従ってインストールを進めればOKです。
その後、先ほどダウンロードしたjarファイルをダブルクリックして実行します。下のような画面が出てくるはずです:

「Install client」を選択し、ダウンロード先を選択してOKを押します。すると自動でダウンロードが開始されます。少し待ちましょう。
起動構成の作成
Forgeのインストールが終わったら、一度マインクラフトのランチャーを開いてみましょう。左下のバージョン選択部分に、「Forge」という選択肢が増えているはずです。

- 表示されない場合、一回当該バージョンのバニラ版をプレイする必要があります
もし見当たらない場合は、「起動構成」タブを開き、「新規作成」からバージョン一覧を探してみてください。「release 1.20.1-forge…」といった長い名前のバージョンが見つかるはずです。
これを選択して保存し、MODを入れる前に必ず一度だけ「プレイ」を押してゲームを起動させてください。この「一度起動する」という工程によって、MODを入れるためのフォルダが自動的に生成されます。タイトル画面まで行けば、そっと閉じてOKです。
以下のように、画面左下にMODが読み込まれている旨の表示があれば成功です!

導入したいMODのインストール
いよいよ、入れたかったMODを導入する時が来ました。まず、MODを入れる場所を開きます。キーボードの「Windowsキー」と「Rキー」を同時に押し、「ファイル名を指定して実行」というウィンドウを出します。そこに%appdata%と入力してエンターキーを押してください。

するとフォルダ一覧が開くので、その中から.minecraftというフォルダを探して開きます。さらにその中にあるmodsというフォルダを開いてください。もしなければ、自分で右クリック→新規作成でmodsという名前のフォルダを作ってもOKです。

このmodsフォルダ内に入れたいMODを入れることになります。
なお、肝心の入れるMODについてですが、以下のような「CurseForge(カースフォージ)」といったプラットフォームで探すことをおススメします:
ここでは例として有名なMODの一つである、「黄昏の森」(The Twilight Forest)を入れてみましょう。まず、検索欄に導入したいMODを入力します。今回なら「the twilight forest」ですね:

導入したいMODをクリックして、出てくる画面の右上「Download」をクリックします:

すると、Download file manually(下部)にてゲームのバージョンとMOD Loaderを聞かれるので、自分に合ったものを選択しましょう。

それが完了したら、Selected FileにてMODをダウンロードできます。クリックしてダウンロードしましょう。すると、「.jar」ファイルがダウンロードされます。これを、先ほどの「mods」フォルダ内に入れることで、MODを入れることができます。
ここで導入されたMODは、ゲームを起動したときに表示される「mods」ボタンより確認することができます。ここに導入されたMODが表示されていれば、成功です。

前提MOD(依存関係)
MODを入れたのに動かない、あるいはゲームがクラッシュする。そんな時は「前提MOD」が足りていない可能性があります。先ほどForge自体を前提MODと呼びましたが、個別のMODにも「このMODを動かすには、さらに〇〇という別のMODも必要」という親子関係のようなものが存在することがあります。これを「依存関係」と呼びます。
MODの配布ページに「Relations」といった項目があるので、そこに見慣れないMODの名前がないか確認し、あればそれも一緒にmodsフォルダに入れてあげましょう。
サーバー経由で稼働させる
このようにしてMinecraftにMODを入れることができます。同様の操作をVPSなどサーバー側で行うことで、サーバー経由でMOD入りMinecraftサーバーを立てることも可能です。これによって、ホストがPCの電源を入れていなくても、いつでもどこでもサーバーが稼働している限りマルチプレイが可能になります。
MOD入りサーバーを維持する上で私が使っているのは「シンVPS」です。料金が比較的安価であるのに対してそのスペックやメモリ量は多く、コストパフォーマンスが高い点が気に入っています。
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おしまい
文字にすると作業量は多く見えますが、実際にここでやっていることは「Forgeを入れて、modsフォルダにファイルを入れるだけ」にすぎません。
一度この流れを覚えてしまえば、影MODで感動的な景色を見たり、ミニマップで冒険を快適にしたり、工業MODで全自動工場を作ったりと、マインクラフトの遊び方は無限に広がります。皆さんも、一度お試ししてみてはいかがでしょうか?