はじめに
YouTubeを見ると、「YouTubePremiumがどれだけお得か」を宣伝する広告をよく見ます。その中でも、広告の非表示は特に魅力的。その他にも、バックグラウンド再生やYouTubePremiumなど多くの特典があるかのように吹聴しています。
しかし、少し待ってください。元契約者だから言いますが、そのほとんどが、実のところ無駄か代替手段があります。
ITリテラシーが少しでもある人間にとって、YouTube Premiumはいわば情弱ビジネスです。毎月千円以上の固定費を払う前に、自分の環境を最適化するだけで得られるメリットに気づくべき。今回は、一度は契約したが解約に至った私が、このサブスクがなぜコスパ最悪なのかを話していきます。
- ちなみにYouTube Premiumにはアフィリエイトプログラムはないようです。アフィリエイターの餌食にならなかっただけマシですね
特典のおさらい
まずは提示されている特典を確認しておきます。主にアピールされているのは以下の4つです。
これを聞くと、
…と思いますよね?無理もないです、あれだけ鬱陶しい広告を毎動画見せられたら。
このサブスク、要は抱き合わせ商法なのですが、一つ一つの機能を冷静に技術的視点で見ていくと、驚くほど底が浅いことがわかります。
YouTube Premiumはコスパが悪い!
結局のところ、月額千円を超える価格設定に対して、提供される価値の純度が低すぎるのです。各機能について、なぜ金を払う価値がないのか具体的に解説します。
1.広告ブロッカーによる代替可能性
多くの人がこう考えていることでしょう。
この最大のモチベーションですが、実際のところ広告は無料で消せます。PCならブラウザに「uBlock Origin」という拡張機能を入れるだけ。
これを入れるだけで一瞬で問題は解決します。勿論、YouTubeもこれを対策するためにいたちごっこが繰り広げられていて、多少気になるところはありますけれど、広告を無料でブロックできるなら安いものです。
一方で、スマホなら「Brave」ブラウザを使うだけで、YouTubeの広告は綺麗に消えます。Google CromeやYouTubeアプリではなく、この手の広告をブロックするブラウザ経由でyoutube.comにアクセスするだけです。
そもそも、ユーザーの時間を奪う不快な広告をプラットフォーム側が意図的にねじ込んでおいて、「金を払えば消してやる」というマッチポンプの仕組み自体に金を払うのは敗北です。ツールを使って自分で環境をコントロールしましょう。
2.ブラウザを使えばバックグラウンド再生可能
「作業用BGMとして画面を閉じて音声だけ聴きたい」という需要もおそらくあるでしょう。これも、公式アプリに縛られるから金を払う羽目になるのです。
これもBraveブラウザなどの設定で「バックグラウンド再生」をオンにするか、ChromeやSafariでPC版サイトを表示してピクチャ・イン・ピクチャを使うなどすれば、完全に無料で実現可能です。
公式アプリの機能制限という人工的な壁に、わざわざ課金して穴を開ける必要はありません。
3:外部サイトを使えばダウンロードできる
オフライン再生も同様です。
こう思うこともあるでしょう。コマンドラインこそ必要になりますが、yt-dlpのようなツールを使えば簡単にローカルにMP4やMP3として保存できますし、それが難しくてもブラウザ上で動く無料のダウンロードサイトは山ほど存在します。
一応、yt-dlpの使い方を簡単にですが説明しておきます。タスクバーに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを起動しましょう。黒い画面が出てきたら、
winget install yt-dlp
と入力してyt-dlpをインストールします。コマンドライン「yt-dlp」が追加されましたとメッセージが表示されたら、一度コマンドプロンプトを閉じます。その後、もう一度起動して、
yt-dlp "ダウンロードしたい動画のURL"
のようなコマンドを実行するだけでOKです。
むしろ、Premiumの「オフライン保存」は公式アプリ内でしか再生できないというDRMの縛りがあるため、純粋なローカルファイルとして扱えない分、不便極まりない仕様になっています。
4:YouTubeMusicは選曲が悪い
オマケとしてついてくるYouTube Musicですが、これが本当に致命的です。実際に使ったから分かりますが、動画サイトの派生であるがゆえに、公式の音源と、一般ユーザーがアップロードした「歌ってみた」、「MAD動画」、自分の趣向に合わない動画がごちゃ混ぜになってキューに表示されます。 さらに、音楽サブスクの肝であるプレイリストの自動生成やレコメンドの精度が、後述する専業の音楽サブスクサービスと比較して明らかに劣っています。適当な大衆曲だけ聞ければよいという場合にはまだいいかもしれないですが、私のように曲にこだわりがあるような一種のオタクに、これは厳しいです。
これは、その一例です:

こだわらない人はあまり関心がないかもしれないですが、私のように特定の東方ボーカルが聞きたいのに変なボカロがキューに出てくるのはコレジャナイ感が強いです。
要は、動画サービスのついでに作った音楽プレイヤーの域を出ておらず、これで音楽ライフを満たすのは正直きついということですね。
広告ブロッカー+音楽サブスクという選択肢
では最も賢く、かつQOLを上げるための方法は何なのか。私が提示する一つの選択肢としては、 動画視聴における広告非表示・バックグラウンド再生・ダウンロードは、Braveブラウザなど外部ツールを利用して無料で解決する一方で、YouTube Premiumを解約して浮いた月額料金を、餅は餅屋ということで音楽専門の質の高いサブスクリプションに全額投資するというやり方です。 これで無駄な出費を抑えつつ、音楽体験の質を向上させることができます。
代替音楽再生ツール
では、浮いたお金をどこに投資すべきか。私の経験上、用途に合わせて選ぶべき音楽サブスクは3つあると思います。無料体験から始めて、自分に合うものを見つけてみてください。
1:Spotify
- Spotifyにはアフィリエイトプログラムはないので、勝手に私が勧めているだけです
アルゴリズムの優秀さで選ぶなら、経験上、Spotify一択といっても過言ではないです。
「Discover Weekly」など、自分の視聴履歴から好みにあった未知の楽曲を引っ張ってくるレコメンド機能は、他社の追随を許しません。UIも洗練されており、動作も軽量。新しい音楽を開拓したいオタク気質の人には最高の環境だと思います。迷ったらこれ一択なんじゃないでしょうか。
使うだけなら無料でできます。
2:Amazon Music
- Amazon Musicにもアフィリエイトプログラムはないので、勝手に私が勧めているだけです。私に1円も入りませんw
もし既にAmazonプライム会員なら、Amazon Music Unlimitedへのアップグレードも有力な選択肢になると思います。 プライム会員なら追加料金なしでシャッフル再生は楽しめますが、Unlimitedを契約すればロスレスやハイレゾ音源が聴き放題になります。
経験上、やはり有料サービスとだけあって手抜きはないと思いました。リコメンド機能はそれほど特筆すべき水準にはないですが、YouTube Musicよりは遥かによくできています。
最後に
YouTube Premiumは、一見すると便利で万能なサブスクに見えますが、技術的な知見があればそのほとんどが代替可能な機能の寄せ集めに過ぎないです。与えられた制約におとなしく課金するのではなく、ツールを駆使して環境を最適化してみる。サブスクに入るかどうかを判断するのは、その後でも遅くはありません。これを機に、ご自身の固定費とデジタル環境を一度見直してみてください。